”アスベスト”って何物?

2019/06/29(土) 設計

 鉄骨梁などに不燃材として使用されているアスベスト

 わた状の材料                                                    

日本でのアスベストの全面使用禁止は1973年になります。このアスベストの使用は早くは1955年頃から防火、不燃材として使用され始めていたようです。1964年頃には空気中の大量のアスベストが人体に有害であることは知られていたようです。アスベストは”静かなる時限爆弾”呼ばれているように、15年~40年の潜伏期間をへてじん肺や肺がんを発症する可能性があるという点です。即時の人体への影響が見えにくく、時を経て発症するところが原因との因果関係や責任所在を不明確にしていました。2006年以降は労災の適用や救済機関による救済も受けられるようになっています。環境省では2020年~2040年がアスベスト使用建物の解体が進むものとみており、注意を呼び掛けているようです。工場のような大規模な解体やリノベーションの際には注意が必要かもしれません。

また、対象となりうる建物に大きな変更を伴うリノベーションや、建て替えによる解体を生じる場合以外の建物の通常使用は直ちに影響はないと思われます。ご心配のある方は国土交通省や厚生労働省からアスベスト調査等のガイダンスが出ていたりしますのでこちらで予備知識を得ておくのも良いと思います。