コロナの陰で・・・
2020/05/25(月)
設計
故 大林宣彦 映画監督
コロナ渦の4月10日、映画監督の”大林宣彦”さんがかねてより闘病中であった肺がんで亡くなりました。82歳とのことです。大林監督はご存知の方も多いかと思いますが”尾道3部作”の”転校生”、”時をかける少女”、”さびしんぼう”で有名な映画監督です。
小林聡美さん、原田知世さん、富田靖子さんが各作品の主役をされていて、それぞれの作品に新鮮さを吹き込みつつ、ノスタルジックな雰囲気の”尾道”を舞台とした独特の雰囲気の映画となっています。
大林監督はノスタルジックでファンタジーな物語やSF、オカルトなど映像の実写化が難しい部分を斬新で独特の表現を交えてこれを映画化していて、現在のCG技術の映画にはないアナログな暖かさや愛情を感じる作品を創り出しています。
以前の私のブログで触れた”異人たちの夏”もノスタルジックでファンタジーな部分を現在のCGを交えれば簡単に映像化できそうですが、直接映像化せずに間接的な映像表現がレトロ感を醸し出し個性となっているように思います。
日本映画の閉塞感のある時期に、清新で斬新な息吹を吹き込んでくれた大林監督の功績は大きいと私は思っています。 遺作”海辺の映画館ーキネマの玉手箱”は大林監督の亡くなった4月10日が公開予定でしたが、コロナの影響のためえんきとなっています。コロナの影響が沈静化し、心置きなく映画館へあしが運べる日を楽しみに待ち、遺作を鑑賞したいと考えています。
”映画界の異人”大林宣彦監督作品をご覧になっていない方は是非一度ご覧いただければと思います。