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5月読書記録 乙川勇三郎 著 ”生きる” 他2編を読みました。

設計部 園部 博(そのべひろし) 自己紹介へ
2021/06/04(金) 設計部 園部

乙川 優三郎 著 生きる 文春文庫表紙

5月は少し目先を変えて直木賞受賞作の時代小説”生きる”他2編の短編小説にチャレンジしてみました。

時代は江戸中期の小藩の武士の話になっていて、当時の武士の務めと出世の在り方、そしてこの出世にまつわる゛追腹゛がテーマになっています。追腹とは主君が亡くなった際に、この主君に徴用されたり愛顧された武士が主君を追って”切腹”するという現代ではありえない暗黙の風習のようなものを云うようです。現代に生きる私たちには想像もできない事柄ですが、小説の中の主人公はご家老に頼まれ、誓書まで録られ追腹を禁止されます。現代の私たちにしてみれば”ラッキー”と考えてしまいますが、当時に武士にとっては”追腹をしないことが”不忠者”のように見られ、生きていくことの方が辛い状況となってしまうといったことが描かれています。この追腹をせず生き抜く事の困難さと身の廻りに起こる不幸と苦悩の状況が鮮明に描かれていて、このことを通じて逆説的に”幸福”について考えさせられる小説となっていました。

他の2編の”安穏河原”、”早梅記”も武家社会の特殊性や、この社会で生きることの”精神性”が良く描かれていて、特に”安穏河原”は”武士の精神”が有ればこその人生観であり、また”武士の精神”があるがために逃れられない”自尊心”や”誇り”を持ち続ける事のせめぎあいが、不幸になるだろう結末が予想できても受け入れなければならないという事が悲しくもありながら、失ってはならないものを私たちに教えてくれているような気がします。このことで心に残る1編になっています。

 

 

 

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