予算内で建てる注文住宅
安くていい家、どうすればつくれる?
予算オーバーしないコツを教えて!
本当に坪単価通りで家が建つの?
家づくりでよく耳にする悩みの一つ「予算オーバー」。想定していた予算を大幅に上回ってしまい、虎の子の貯金を吐き出すはめになったり、耐乏生活を強いられたりでは、せっかく家を建てても心から喜べない?!
そんなことにならないようにするためには、「家づくりにかかる費用にはどのようなものがあるか」をまずしっかりと把握し、その上で「お金をかける場所とそうでない場所を決める」ことがたいへん重要です。このページでは次の2つをご紹介していきます。
家づくりにかかる費用 | コストを抑えるためのポイント8ヶ条 |
家づくりにかかる費用
総予算
土地と建物価格だけでは、家は建たない
みなさんは何となく、土地と建物価格だけで家が建つと思っていませんか?新聞の折込み広告などでも、土地価格や建物価格だけが記されている場合が多いですよね。しかし実際はそれだけでは家づくりはできません。
土地、建物、それぞれに対してどのような費用が発生するのかを、ざっと書き出してみましょう。
土地代と本体工事費、付帯工事費、諸費用を加えたものが総予算となります。諸費用にいくらみておけば良いのかは、ケースバイケースで一概には言えませんので、早めに住宅会社に相談して概算を把握しておくことをお勧めします。
本体価格=坪単価の落とし穴
家づくりに必要な費用の項目を見ていただきましたが、「坪単価●十万円」と広告などに書かれていた場合、どこまでが含まれているのでしょうか。じつは坪単価を算出するのに決まりはありません。住宅メーカーごとに、坪単価に含まれるものは違うと思っていて間違いはないでしょう。相場よりずいぶん安い坪単価を謳っている場合には、建物の本体価格のみを坪数で割っていることが多いのです。
本体価格というのは、外部の給排水管などは含まれていない最低限の価格となっています。窓やトイレの数はこれだけと決めている会社もあれば、ベランダがオプションになる会社もあります。オプションを増やせば坪単価を減らせるので、一見安く感じさせることができるというわけです。反対に自分たちが納得できる仕様を施した上で坪単価を算出している会社の場合、坪単価はどうしても高くなりがちです。 このようなことがありますので、あまり坪単価には振り回されない方が賢明でしょう。むしろ費用について質問した時に、包み隠さず誠実に説明してくれるかどうか、予算的に無理をさせない方法を考えてくれるかどうかなど、会社としての姿勢をよく見極めるようにしてください。 |
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土地探しはここにご注意!
希望の立地、希望の広さ、そして希望の価格。そんな土地を見つけるのはたいへん難しく、「いい土地が出た」となると、瞬く間に人が殺到し、売れてしまうと言う現状があります。そんな中で掘り出し物と思われる土地が出た場合、気持ちがはやるのはわかりますが、以下のことについて、問題がないか確かめてください。そうでないと思わぬ費用が発生することがあります。
予算オーバーの原因の多数を占めるのは「敷地」に関する想定外の費用です。
土地のチェックポイント |
地盤地盤調査で地盤が軟弱だと分かった場合の補強費用として、別に数十万円から百数十万円単位のお金がかかる場合があります。地盤調査は土地を買った後、又は古屋を解体した後でしか正確な数値が分からないのが現実ですが、地域や前例等である程度の想定をすることは可能です。 |
道路敷地に隣接する道路幅、形状、高低差、電柱の位置等により、トラックやクレーン等の重機使用で建築費が左右される場合があります。 |
給水敷地に給水管が引き込まれていない場合、実費で道路から引き込む必要があります。又、引き込まれていても口径が細いと引き込み直さなければならない場合があります。都道府県によって水道メーター設置の際にも分担金がかかります。 |
下水前面道路に公共下水管が入っていない場合、浄化槽の設置が必要になり費用がかかります。また浄化槽はメンテナンスが必要であり、ランニングコストにも影響があります。 |
法令上に基づく制限都市計画法や建築基準法により、敷地によって建築できる建物が制限される場合があります。 |
このように想定外の費用が出てこないよう、早めの段階で業者に調査してもらい敷地に関する情報や助言をしてもらうことが大切です。その時に依頼したい住宅会社が決まっていれば、「建築」という視点に立って土地の調査ができ、同時にプランニングも進められるので効率的です。サン勇建設でももちろん調査できますので、どうぞお気軽にご相談ください。
コストを抑えるためのポイント
8ヶ条
その1 基礎、躯体
ここには絶対にお金を惜しまないこと!
基礎や構造躯体は家の心臓です。予算内で家を建てるからと言って、絶対に質を落としたりしてはいけない部分です。構造躯体は家の耐久性や安全性に直結しており、住む人の命を守るためのもの。後から修理したり補強したりが困難な部分でもあります。基礎と構造躯体には、相応の費用をかけることをお勧めしますし、そこにこだわらない住宅会社は選ばない方が良いと思います。 ただし、丈夫な構造にするのに、太い柱や高い材料を使えばよいというものでもありません。できれば住宅会社で何度も話を聞いて、考え方に筋が通っているか、実績があるかなどをよく確かめてください。すでに建てた方に話を聞くのもよい方法です。 サン勇建設では、耐久性、耐震性、耐火性、空気環境、そしてコストなどの面から2×4工法を構造躯体とした住宅を建築しています。総合的に見て、非常にコストパフォーマンスの高い工法であると自負しています。 |
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その2 建物の形状
シンプル イズ ベスト
家の形状はシンプルな方が、コストおよび後々のメンテナンス費用を抑えられます。家の形状が複雑になるほど材料のロスや手間が増え、コストアップにつながります。また同じ坪数の家でも凸凹がたくさんあるほど、屋根や壁の面積が増える傾向にあります。(このような要因があるため坪単価は適切な表現ではないといえます)。
コストを抑えるためには正方形や長方形がベストです。最も効率よく、耐震性も得られ材料費や工事費も最小限で抑えられます。屋根の形状も同様で、切妻屋根や片流れ屋根の方が面の多い寄棟屋根などに比べ割安な傾向になります。 ただし、形状がシンプルでも勾配がきつい場合、施工の際の足場(6寸勾配から必要)や部材が増えてコストアップにつながります。家の外観は大切なポイントですのでその点を考慮しながらプランを練りましょう。 |
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その3 間取り
子ども部屋は、間仕切りの少ない可変型がおすすめ!
家の間取りもシンプルな方が割安となります。部屋の数が増えると、壁が増えるとともに建具も増え、工事費も増えます。例えば子供部屋を初めから二部屋つくるよりも、後から仕切れるように設計した広い一部屋が合理的です。 子供部屋が使われるのは、だいたい10歳から25歳程度くらいまで。30年から50年も住む家を、15年間のためにがっちり固定してしまうのはナンセンスですよね。広い一部屋であればコストも抑えられますし、子供が小さい時はホームパーティを開いたり、友達、親戚等の宿泊部屋にも使えます。 |
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“見せどころ”をつくってメリハリのあるプランに
こだわりの的を絞ってプランを検討するのも効果的です。たとえばリビングを豪華に設計し、他の部屋をリーズナブルな材料を使いメリハリをつけ予算に配慮するのも効果的でしょう。
こだわった部分の満足が大きければ相対的な満足度が得られるでしょう。
"いま"だけを見て計画しない
現状に合わせて計画をすると、子供たちが独立して夫婦だけになったときなどに掃除や改修費、光熱費など無駄な費用が発生してしまう可能性があります。そこで必要最低限の空間を有効利用できるような造りにしておくと建築費及び維持管理費も安価で済みます。
二世帯住宅で計画の際には完全分離にし、水道光熱費をはじめから別にすることによって家族構成が変わった際にも賃貸という選択肢もうかがえます。
その4 住宅設備、住宅システム
操作やメンテナンスが簡単なものを選ぶ
機器やシステムの価格は安くても電気や燃料代が高かったり、機能が豊富でも操作が難しかったりと、メンテナンスが大変なものはかえってコストが高くついてしまいます。住宅設備や住宅システムは電化製品ですのでいずれ寿命が来ます。そんな時も単純さを一つの判断基準にすることにより電気、燃料代、修理回数の節減や、メンテナンスのしやすさにつながります。
昨今の計画停電や節電で、電化製品のもろさを痛感した方も少なくないでしょう。気密性を高めることでエアコンなどの電化製品に頼る比重を少なくし、不意の天災に備えるとともに、ふだんのランニングコストを抑えることが重要です。気密性を高めることは、室内のきれいな空気環境保つことにも役立ちます。
水回りは近くにまとめる
水回り設備同士の距離を近づけると、配管の距離が短くて済むためコストを抑えることができます。たとえば1階と2階のトイレの位置を一緒にする、キッチンと浴室を並べてレイアウトするなどのように、水回りの位置を並べることがポイントです。将来、水回りを取り換える際も、床や壁をはがす面積が少なく済み、コストを下げられるというメリットもあります。
その5 内装
工事の品目を減らしてコストダウン
コストダウンの方法に、必要となる仕上げの種類を少なくし、工事の品目を減らすという工夫があります。 造り付けの収納を例に挙げると、棚に引出しを注文すると大工のほかに建具工事が必要になります。さらにガラスの扉をつけることにするとガラス屋さんも必要になります。棚だけでしたら大工だけで済んでしまいます。さらに材料を統一することもコストダウンにつながります。たとえば構造材として使った材木の余りを、内装の棚として使用することも工夫の一つです。 |
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照明やコンセントの計画をきちんと立てる
入居した後に足りないと思うことが不安要素となり、あればあるほど良いと思うのが照明やコンセントです。これも生活をしている場面を想像して、どこで何をするのか、どんな家具や家電をどの配置で使うのかを考えることによって、必要な数と最適な位置を割り出せます。そうすることで余計な箇所を省くことができ、工事費等の節約につながります。
その6 設計変更、追加工事
「設計変更や追加工事は早めに伝える」が鉄則
工事中に「ここを変えたいな」ということは必ずと言っていいほどあり得ます。これが、場合によっては大きなコストアップにつながります。設計段階での変更は紙上のことであり、消しゴムで消せば終わりですが、建築確認申請の認可が下りた後の間取りの変更は、申請の出し直しにつながりかねません。また、時期によっては手配された材料が無駄になったり、やり直しの場合、解体や処分費が加算されます。 反対に、取りやめることで予算を減らすことも可能ですので、設計担当者との打ち合わせは入念に行ってください。どんな細かいことでも、変更箇所の希望や不安な要素が出た時点で、なるべく早く伝えましょう。 |
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その7 引渡し、入居
安い時期、お得な時期を見逃さない
完成予定日の正確な日にちを1カ月前には確認し、引越しの準備をしましょう。引越しの費用も時期で費用が大きく変わります。3月やゴールデンウイーク、夏休み、冬休みは当然割高になります。できるだけそのような時期を外すようにしましょう。
また、賃貸住宅に住んでいる場合、退去の申し出をしてから最低1カ月家賃の発生がありますので、管理会社や家主さんに伝え忘れないよう注意しましょう。
カーテンやエアコン、家具など、新しい家に必要となるものは、しばしば予算オーバーの原因となりがちです。早くから予算の中に組み入れ、トータルで考えておくことが大切です。
その8 建築業者
よきパートナーを選ぶ
予算内で家を建てるコツをいろいろ述べてきましたが、中でも最良の方法は、良きパートナーと巡り会うことだと思います。多くの方が注文住宅を建てるのは初めてという中で、何千万円というお金をすべての場面において適切に予算配分するのは至難のワザ。何でも相談できて的確なアドバイスをしてくれるパートナーがいれば、これほど心強いことはないはずです。
ところが、建築・住宅業界は一般の方にとってかなり敷居が高いと感じられていることもまた事実。「いったん足を踏み入れたら、ハンコを押すまで返してくれないんじゃないの?」とか、「毎日のように押しかけてくるのでは?」と、真面目な顔で尋ねられてしまうこともしばしばあります(笑)。けれど、私たちだって新しいお客様との出会いには、いつもドキドキしているのです。だって、その方たちの大切なお金を使って、毎日を過ごす建物をつくるのですから、心からの信頼関係を築けなければ、双方が納得のいく住まいは出来っこありません。ですから、まずは気軽に"相性を確かめる"くらいの気持ちで会社を訪ねてみてください。 サン勇建設には、もみの木と自然素材でできた家の心地よさを体感していただくための展示場があります。まずはお気軽にお問い合わせください。様々な家づくりのご希望を伺いながら、時間の許す限りゆっくり過ごしていただき、もみの木の家の空気感を味わっていただければと思います。 ご希望があれば、サン勇建設で建ててくださったお客様のお住まいにご案内することもできます。そして「この会社なら大丈夫」と思っていただけたなら、そこで初めてパートナーとして突っ込んだお話をしていきましょう。決して急ぐ必要はありません。友情を育てるように、家づくりという大事業を通して、絆を育んでいきましょう。 |
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