シックハウスは新築に多い?家づくりの段階から始める究極の対策

2021/06/14(月) 健康と住宅の関係

シックハウスは新築に多い?家づくりの段階から始める究極の対策

家づくりの段階から始める究極のシックハウス対策
写真:当社お客様 T様

シックハウス症候群という言葉をご存じでしょうか?90年代後半から日本でも徐々に周知されるようになり、多くの人に認知されるようになりました。新築一戸建てや新築マンションに引っ越したばかりの親戚や友人が謎の体調不良に悩まされているなんて話も聞いたことがあるかもしません。

今回のコラムでは、シックハウス症候群は本当に新築に多いのか?そしてシックハウスにならないための家づくりの方法と対策を解説します。家というのは買ってしまってから基礎を変えるのは大変ですし、当然建ててしまっても取り返しがつかないことが多い、大きな買い物です。

ここで少しでもシックハウス症候群について理解してもらい、家づくりの段階でシックハウス対策を盛り込んでいきましょう。

 

シックハウス症候群とは?

シックハウスをご存じない方のためにまずは簡単に定義から入ります。

シックハウスとは文字通り家が病気(Sick House)であることを指していて、それが原因でその家に住む人が体調不良を起こした体の状態をシックハウス症候群と言います。

シックハウスという言葉は、そもそもシックビルディング(Sick Building)から派生した和製英語です。もとはアメリカで住宅や職場に長時間居座ったときに体調不良が起こり、建物から離れることでその症状が和らぐ事例から発見されました。

日本でいうシックハウスとアメリカなど諸外国でいう正式名称シックハウスビルディング症候群は同じものを指しています。

 

シックハウス症候群の症状は?

その症状は多種多様で、頭痛、目のかゆみ、嗅覚過敏、耳鳴り、呼吸困難や喘鳴など、体のあらゆる箇所でその症状が発生する可能性があります。どの箇所にどの程度の症状が現われるかには当然個人差があり、さらにはその原因によっても異なります。

症状についてより詳しく知りたい方は、こちらのコラムを参考にしてください。部位別の症状一覧、さらに自分で行えるセルフチェックリストを掲載しています。

関連記事:シックハウス症候群の症状とは?セルフチェックリスト有

シックハウス症候群の主な症状

 

シックハウス症候群の原因は?

シックハウス症候群の原因は簡単に言うと室内の空気です。家、職場、学校の空気が悪いと、シックハウス症候群になる可能性があります。ですが、これではあまりにも抽象的ですので、もう少し具体的に説明します。

  1. 空気中に化学物質がたくさん放散されている
  2. カビ・ダニ・細菌が多く生息している
  3. ホコリが溜まっている

これら三つを一言でまとめると、「空気が悪い」となります。ですが、実際に家づくりをする段階で工夫をすることで、化学物質の濃度を抑えることができたり、カビ・ダニ・細菌の発生を抑えたり、ホコリが溜まりづらい家にすることができるのです。

カビ、ダニ、ホコリは分かるが、空気中の化学物質っていったい何?と疑問に思う方は、こちらのコラムを一読してみてください。家の中に当然のようにある家具や壁から一体どんな種類の化学物質が放散されているのか詳しく説明しています。

 

シックハウスは新築に多い?

結論から述べると、新築の方がシックハウスのケースは多いと推測できます。ただし、一年やそこらで解決はせず、多くの場合が4年以上にわたって付き纏うことになります。

まず、原因の一つであるダニやカビ、ホコリなどは、新築かどうかに関わらず居住者の掃除の「頻度」と「質」次第です。つまり、この点に関しては新築か新築でないかは関係ありません。

そして化学物質についでですが、確かに新築の方が放散量が多いというデータが揃っています。日本建築学会環境系論文集に掲載された吉野博教授の調査研究では、7年間の観察で統計的に室内化学物質の濃度が減少していると報告されていますが、1年だけで大きく改善すると断言できるような結果ではありませんでした。

新築のシックハウスはいつまで続くのか、その期間について前回のコラムで詳しく説明していますので参考にしてください。

ホルムアルデヒド平均濃度
※築年月数が0~6ヵ月以内の新築住宅における化学物質の室内濃度の年次推移
データ:東京衛研年報を参考に作成

 

家づくりの段階で行える対策①:自然乾燥された自然素材を使う

これから新築を検討している人は、必ず素材に気を使ってください。より具体的に言うと、建材には自然素材を採用するのがベストです。自然素材は、化学物質が使われていない素材という意味です。よって、建材からの化学物質放散量が圧倒的に減ります。さらに自然素材の中でも、自然乾燥された自然素材の方がより高い効果を発揮すると言われています。そのような自然素材を使うことで得られるメリットは以下の6つです。

  • 調湿効果
  • 殺菌効果
  • 防虫効果
  • 有害な化学物質を出さない
  • 有害な化学物質を吸収してくれる
  • 静電気が発生しづらい

もちろん樹種によって差がありますが、例えば建材として非常に優秀なもみの木の例だと、どの点も非常に高い効果があることが様々な実験で立証されています。

関連記事:自然素材の家を建てる前に知るべき事実 ー 素材別のメリット・デメリット

 

調湿効果

調湿力が高いということは、湿度が高くなったときに気が湿気を吸収し、室内の湿度を一定に保ってくれるということです。湿度を低く抑えてくれるため、カビが発生しづらくなり、四季に左右されず安定して適度な湿度を維持できます。

関連記事:調湿効果が高い自然素材はどれ?本当は珪藻土よりモミの木

 

殺菌効果・防虫効果

殺菌効果・防虫効果は、木々の持つ自然の力が強ければ強いほど高い効果を発揮します。木や植物は、動物のように足を使って外敵から逃げることができません。そのため自己防衛能力として、フィトンチッドという殺菌力のある化学物質を体から放出します。

化学物質と言っても、人体に害のあるホルムアルデヒドなどではなく、森林浴効果を持つ化学物質(テルペン類)です。フィトンチッド本舗が化学的根拠に基づいて各効果を公開していますが、このテルペン類には害虫忌避や有害菌の不活性化、消臭効果、アレルギー性疾患の予防・回復効果があります。

殺菌効果・防虫効果 フィトンチッド写真:当社お客様 K様

 

有害な化学物質を出さない

自然素材とそうでない素材の違いとは、ざっくり「人口」か「天然」かです。もう少し具体的に説明すると、木材は主に無垢材と木質材料に分けることができます。無垢材とは接着剤を使わない木材、つまり自然素材です。反対に木質材料は木の破片やチップを接着剤などで固めて板にした物です。

生産過程で人の手が加えられ、接着剤やワックスなどの化学物質が使われている場合、どうしてもその化学物質が揮発して空気中に溶け込んでしまうのです。それを人間が一定量吸うと、シックハウス症候群が発症してしまうという原理です。

関連記事:"自然素材の家"、"無垢の家"とは?知っておきたいメリット・デメリット

無垢材と木質材料の比較

 

有害な化学物質を吸収してくれる

自然素材はただ有害な化学物質を出さないだけではなく、吸収する力も持っていることが証明されています。鹿児島県工業技術センターが行った研究では、無垢材に化学物質の吸着力があるという結果が出ています。

その研究では、無垢材にホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、スチレンをかけ、その無垢材の周囲の化学物質濃度を測定。するとその無垢材周辺の濃度が急速、または徐々に減少しています。

関連記事:自然素材の家を埼玉・千葉で建てるなら ー 天然の強みを最大限活かした事例

 

静電気が発生しづらい

これは「ホコリ」と関係してきます。静電気が発生しづらいということは、ホコリが壁や床に吸着しづらく、よって溜まりづらいのです。

そもそもホコリとは、衣服から出た繊維のクズやフケ、皮膚のかけら、花粉などの集合体です。NHKのガッテンでホコリの発生について詳しく説明されていますが、ホコリというのは静電気が発生するところに付着します。

壁や床などを掃除していて、いくら拭いてもホコリが完全には取れないという経験をしたことはありませんか?それは静電気を拭えていないためにホコリが物体に吸着してしまっているのです。

原則、木材は電流の流れる速度がゆっくりです。電流の流れが速い物質の場合は、バチっという静電気が起こり、そうでない木材は静電気を通しづらく、ホコリも吸着しないのです。

ただし、無垢材ではなく表面に樹脂やシートが貼られているごく一般的な複合フローリングや塩ビの壁紙は、素材自体が木でも表面が加工されているため、静電気が発生しやすく、ホコリも吸着します。

 

埼玉県草加市モミの木のおうち」見学会イベント

森のような清浄な空気とお茶で憩いのひと時を

"モミの木カフェ" 無料イベント日程

家づくりの段階で行える対策②:壁紙や塗料にも配慮

自然素材だから大丈夫と安心するのはまだ早いです。仮に自然素材のもみの木だけで家を建てても壁に接着剤を塗りたくって壁を貼っては、化学物質をたくさん放散する家に一転してしまいます。ですから、もう少し気を配ってプランする努力が必要です。

壁紙や塗料にも配慮

 

シックハウス対策にならない壁

例えば壁紙の素材ではビニールクロスが一般的な候補の一つですが、安価でデザインの種類が豊富というメリットがある反面、調湿性が低いというデメリットがあります。仮にもみを建材に採用して家を建てても、壁全面にビニールクロスを貼ってしまうと、せっかくのもみの調湿力を活かしきれないことになります。

また漆喰や珪藻土も自然素材の塗り壁として有名ですが、中にはバインダーと呼ばれるつなぎ材により体に反応が出てしまう場合もあります。さらに、珪藻土は珪藻土でも固めるために接着剤が混ぜられているのです。接着剤が何パーセント混在しているかの記載は思いのほか少なく、多い場合は調湿力の低下に直結します。

シックハウス症候群対策を行う場合は、予め展示空間に長居して肌感覚をチェックしたり、ハウスメーカーや工務店の担当者にシックハウス対策をしっかりと相談するのが得策です。

 

シックハウス対策にならない床

床材として一般的に使われるのものの中に複合フローリングとカーペットがあります。これらは価格も比較的安く、メンテナンスも容易というメリットがあります。反面、複合フローリングであれば接着剤が使われていたり、カーペットであればホコリを滞留させやすく、対策としてはベストな選択ではないでしょう。

一方、無垢のフローリングはコストがやや上がりますが、素材の良さを出すことができ、シックハウス対策の一翼を担うことになります。ただし、反りや傷の対策としてウレタン塗料が塗られてしまうことがあります。ウレタン塗料を塗ると調湿力が下がるため、もみの木の効果が削られます。

なお、米ぬか油・蜜蝋・えごま油・ひまわり油が原材料となったワックスは、ウレタン塗料よりも調湿力をキープすることができるので、代替としてはオススメです。ですが、やはり最善手は無垢の素材をそのまま使うことでしょう。

そして、畳に関してはダニやカビによる汚染が起こりやすく、そういった観点からフローリングの方が対策としては適切です。

 

森のような清浄な空気と、冬でも温かいモミの木のぬくもりを

当社自慢のモデルハウスでご堪能ください。

ご家族・お子様をお連れのご来場もお待ちしております。

 

モミの木のおうちに触れる、感じる、感動する

"モミの木の家"見学会の日程はこちら

1ページ (全5ページ中)