【木造は火事に弱い?】耐火性におけるチェックポイント4項

2021/03/09(火) 家の構造と工法

【木造は本当に火事に弱い?】耐火性におけるチェックポイント4項

【木造は本当に火事に弱い?】耐火性におけるチェックポイント4項

マイホームを検討している人にとって、間取りやインテリアを考えるだけでなく、耐火という安全面についても考慮することはとても大事なことです。ただし一口に耐火と言っても耐火性を判断する上で大事なポイントが複数ありますので、それらを紹介します。

  • 倒壊や全焼まで時間がかかる
  • もらい火に強い
  • 補修が簡単
  • 火災保険料

これから新築の構造を決める人も、木造に決めたが火事への耐性を心配している人も、上記の点を確認した上でどんな新築戸建てにするか検討するのが賢明です。

各ポイントをフォーカスする前に、多くの人が疑問に抱く「木造は本当に火に弱いのか」という点も解説していきます。

 

木造が火に弱いというイメージはどこからきた?

木というのは建築基準法において可燃材に当たります。鉄やコンクリート、ガラスなどは不燃材です。不燃材である鉄骨やコンクリートよりも木材の方が、火の燃料になりやすいのは不動の事実です。

一方、耐久という視点からは木が火に強いというデータもあり、木造イコール耐火性が低いというのが間違いなのも事実です。後に深堀しますが、木造でも工法により全焼までの時間が大きく異なり、一概に言い切れないところがあります。

そもそも木造建築物が他の鉄骨やRC造より火災に弱いというイメージが普及しているのは、昔からの家屋が大火で全焼したケースが散見されるからでしょう。まだ防耐火性能に関する基準が定められていない時代に建てたられた木造建築であれば、全焼の可能性は当然上がります。建物自体の性能以外にも、時代とともに向上する消防力も本当は考慮しなければなりません。

消防庁の火災報告では、建物火災の38.8%が木造となっており、こういった情報も木造が火に弱いというイメージに繋がっています。しかし、各構造の築年数や防火性能などの詳細な情報までは反映されていないため、これだけで木造が火災に弱いとは断定できません。

構造別出火件数

関連記事:木造住宅のメリット・デメリットを解説!鉄骨造・RC造とはどこが違う?

 

化学的視点からの構造材としての木の耐火性

実は木の耐火性というのは簡単に説明することが非常に難しいテーマです。なぜなら木材や鋼材・コンクリートにおいて「燃焼」という事象を化学的側面から考察しなければならないからです。詳しくは、一般社団法人木を活かす建築推進協議会論文に書かれていますが、簡単に説明すると、化学的な「燃焼」とは、目で見てわかる「火炎」が発生するかどうかではなく、熱を伴った急激な酸化のことを意味します。つまり、木が燃焼する場合は分かりやすく火炎が発生し、それ以外の火炎が発生しない物質でも燃焼自体は起こるのです。

構造別火災区分

とは言え、確かに火炎が発生すると周囲へ延焼してしまうのも事実。その点では木材は鉄やコンクリートより火災時のリスクが高いです。しかし、外からの加熱に対しては木の方が鉄より耐久性が高いというデータがあります。下の表は、時間の経過とともに火に晒された構造材の強度がどう低下するかを示しています。鉄は約10分で約10%まで低下してしまいますが、木材は10分が経過してもまだ80%の強度を保っています。

木造建築の防耐火性(木造建築は火災に弱くない)
※引用:木造建築の防耐火性(木造建築は火災に弱くない)

これはつまり、火災が発生してから仮に放っておいたとしても、全焼や倒壊まで時間がかかるということです。消防隊が来るまでの時間を稼ぐという意味でも、この耐久力の高さは非常に重要なのです。

どちらが火に強いかと一言で言い切るのはとてもナンセンスですが、不燃材であるはずの鉄骨造も、熱で鉄骨が柔らかくなり風の方向になびき固まってしまうことも起こります。そうなると補修が簡単ではなくなります。要するに鉄骨造には補修が簡単ではないというデメリットもあるのです。

木造は、工法によっては全焼まで2時間かかり、早い段階で消化できれば部分補修で済むケースもあります。

関連記事:耐久・耐震性が大事な本当の理由とは?ツーバイフォーと在来軸組の工法比較

 

木造における工法による耐火性の違い

まずは、木造における工法を二つに分けましょう。

  • 在来軸組工法
  • ツーバイフォー(2x4)

日本で一番普及しているのが在来軸組工法で、昔からある工法です。成り行きで徐々に発展してきた工法と考えると分かりやすいです。ツーバイフォーは2インチx 4インチの材木が使用されることから名づけられました。これはそもそもアメリカから輸入された工法で、誰でも簡単に家を建てられるようにすることを目的に開発されました。そのため非常に合理的な工法となっています。

どちらの工法にもメリットとデメリットがあり、全てにおいて完璧な工法がないから複数の工法が存在しています。ただし特に防耐火性においては、在来軸組よりツーバイフォーの方が優っているということが、実験データや実績から建築業界の常識として定着しています。

 

なぜツーバイフォーが在来軸組より耐火性が高いのか

在来軸組は柱・梁・筋交い(たて・よこ・ななめ)に木材を組み合わせて建てます。要は、点と点を結ぶようにして空間を作り上げるのです。それに対しツーバイフォーは壁や床などの面で家を構成し、箱のように空間を作り上げます。

6面体 : 点ではなく面で支える※引用:最強の家づくり術 >> 構造について >> 構造用合板

在来軸組工法は床や壁の枠組み材が火の通り道となってしまい、ツーバイフォーと比べ早く全焼していまいます。一方、ツーバイフォーは壁や天井、つまり面の部分に石膏ボードが貼られているため火炎を止めることができます。面で炎を跳ね返すようなイメージをすると分かりやすいでしょう。

ファイヤーストップ構造※引用:最強の家づくり術 >> 構造について >> 耐火性

実際に、一般社団法人日本ツーバイフォー建築協会国土交通省でも各工法の火災実験が行われていますが、全焼までの時間は目安として在来軸組で30分、ツーバイフォーで2時間かかり、大きく差があります。

ツーバイフォーはその耐火性の高さから国土交通省より省令準耐火構造に認定され、それにより火災保険料が一般的な木造住宅の約半額になるというメリットもあります。

 

もらい火について

住宅の耐火性において忘れてはならないのが「もらい火」です。自分がどんなに火事に気を付けていても、隣家から火が延びてくる可能性は否めません。ツーバイフォーは上述通り面として耐火性に優れ、さらに結晶水を含む石膏ボードにより内部の温度が上昇しにくい特長を持ちます。

隣家からの火災の延焼リスク

 

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まとめ

様々な情報を紹介してきましたが、最後にもう一度各ポイントをおさらいしましょう。

【住宅の耐火性において大事なポイント】

  • 倒壊や全焼まで時間がかかる
  • もらい火に強い
  • 補修が簡単
  • 火災保険料

【木造住宅が火事に弱いかどうか】

  • 木材が可燃材というのは事実
  • ただし同じ条件で加熱した場合、鉄より長い時間強度を保てる
    ⇒倒壊や全焼まで時間がかかる
  • 木造でも工法や施工によって耐火性は変わってくる

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