もしかして喘息?と思ったら…受診は何科?医師に伝えるポイント・検査・治療

2021/08/22(日) 健康と住宅の関係

もしかして喘息?と思ったら…受診は何科?医師に伝えるポイント・検査・治療

もしかして喘息?と思ったら…受診は何科?医師に伝えるポイント・検査・治療写真:当社展示場

気道(空気の通り道)の炎症が原因で咳やたん、息苦しさや喘鳴(ぜんめい)といった症状が出る呼吸器疾患が喘息(気管支喘息)です。発作がないときでも気道の慢性的な炎症が続くのが特徴で、ほこりや冷気など健康な気道では問題にならないことが発作のきっかけになったりします。

初期の症状は風邪との区別が難しく、そのうち治ると思って様子を見ていたら炎症が悪化した…ということも珍しくないので、不安や違和感を感じたら早めに病院で診てもらうことが大切です。風邪による炎症が気道におよんで咳だけが長期間続く「咳喘息」を放置すると、炎症が悪化して約3割が成人発症喘息に進行する(*1)という報告もあります。

子供の病気というイメージが強い喘息ですが、成人気管支喘息(以下成人喘息)患者の70〜80%は大人になってから発症(*2)しており、誰でも発症リスクと無関係ではない病気です。しかし、自分が罹ったことのない病気について詳しく知っている人は少ないですよね。そこで今回のコラムでは、もしかして喘息?と思ったらチェックすべきポイント、診てもらうには何科に行けばいいのか、検査や治療、予防のために普段の生活で気をつけるべきことなどを紹介します。
*1:大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター 感染対策チーム委員長、臨床研究センター長 橋本章司氏の講演より
*2:厚生労働省「成人喘息の疫学、診断、治療と保健指導、患者教育」より

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喘息は何科で診てもらう?

喘息を疑って病院にかかる場合、子供は「小児科」を受診します。大人は基本的には「呼吸器内科」ですが、アレルギーが関係する疾患でもあるため「アレルギー科」でも診察してもらえます。

呼吸器内科は空気の通り道である気道のうち下気道(声帯から下の気管支や肺など)をあつかう専門診療科で、咳・発熱・腹痛などの症状を総合的に診る一般内科よりも喘息治療に精通しています。

上気道と下気道

 

いつもと違う?と思ったら…喘息を疑うチェックポイント

喘息の疑いがあったら早めに専門医を受診するのが重症化や長期化を防ぐために重要なことですが、具体的にどんな症状が出たら受診を考えればいいのでしょうか?チェックポイントは、①咳が長引く(2〜3週間以上)、②安静時にも息苦しさを感じる、の2点です。

 

①2〜3週間以上続く咳

風邪、インフルエンザ、気管支炎などで出る急性の咳は1〜2週間で治るのが普通なので、それ以上続く場合は他の病気を疑います。咳がなかなか治らないからといって必ずしも喘息にかかっているというわけではなく、長引く咳の原因は以下のような病気である可能性もあります。

  • 呼吸器感染症…マイコプラズマ肺炎、百日咳など
  • 呼吸器の病気…気管支喘息、咳喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、アトピー咳嗽(がいそう)など
  • 鼻の病気…アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、後鼻漏(こうびろう)など
  • 心臓の病気…虚血性心疾患、心臓弁膜症、心筋症など

 

②安静時の息苦しさ

喘息とよく似た症状の病気にCOPD(慢性閉塞性肺疾患)がありますが、喘息とCOPDを見分けるポイントは、安静時に息苦しさがあるかどうかです。COPDは、おもに長期にわたる喫煙が原因で肺に炎症が起こって息が吐き出しにくくなる病気です。厚生労働省の調査(*3)によると、日本全国でのCOPD患者数は500万人以上と推計されており、日本人の死因の第10位にもなっています。
*3:厚生労働省 患者調査(平成26年)、人口動態統計(平成27年)

喫煙歴がない・短い、かつ安静時でも息苦しさがある場合は、COPDではなく喘息である可能性が高くなります。喫煙歴が長い高齢者では喘息とCOPDを合併する場合もあるので、おかしいと思ったら一度かかりつけ医や専門医で相談しましょう。

 

医師に症状を伝える時のポイント

前述したように、喘息に似た病気はたくさんあります。正確な診断を行うためには、できる限り詳しい症状説明が必要になります。問診時に伝える情報として、以下のポイントを押さえておきましょう。

  1. いつ咳が出るか
    喘息の場合、就寝時や明け方(午前2〜4時ごろ)に咳が出ることが多く、春と秋の気温の高低差が激しい季節に悪化しやすい特徴があります。
  2. たんが出るか
    喘息のたんは、無色で粘り気が強いことが特徴です。
  3. 喘鳴(呼吸時のヒューヒュー・ゼーゼー)があるか
  4. 発熱があるか
    喘息の場合、熱は出ません。
    また、症状の他に以下の項目も伝えると診断に役立ちます。
  5. ペットを飼っているか(何を飼っているか、屋内飼育か屋外飼育か)
  6. 職業
  7. 喫煙歴

 

喘息の検査内容と診断

喘息の診断は、医師による問診と検査によって総合的になされます。胸部X線検査で異常が見られず他の病気の可能性が低い場合や、喘鳴の症状がある場合は、喘息を疑って詳しい検査が行われます。

厚生労働省による成人喘息の疫学資料では、喘息診断の目安として

  1. 喘息に基づく特徴的な症状
  2. 可逆性の気流制限
  3. 気道の過敏性亢進
  4. アトピー素因の存在(成人喘息では参考程度に)
  5. 喀痰中の好酸球等の気道炎症の存在
  6. 喘息に類似した症状を示す疾患の除外

をあげており、それぞれの項目を判断するために適した検査があります。

 

【喘息診断で行われるおもな検査】

  • 胸部X線検査(呼吸困難や咳の原因となる肺疾患や心疾患がないか)
  • 血液検査(白血球数から気道の炎症反応を診たり、好酸球数やIgE抗体値からアレルギー体質かどうかを調べる)
  • 肺機能検査(肺活量や1秒間に吐き出せる息の量などを調べる)
  • 呼気NO検査(呼気中の一酸化炭素を調べて炎症の程度を評価する)
  • モストグラフ(どの程度息が吐き出しにくくなっているかの気道抵抗を調べる)
  • 気道可逆性試験(気管支拡張剤で呼吸機能が改善するかを調べる)

特に喘息を強く疑うポイントとなるのは①喘息に特徴的な症状が見られるかどうか、と②気道の可逆性で、①においては症状が突発的(発作的)であること、喘鳴が認められること、などになります。②気道の可逆性とは、狭くなった気道の呼吸機能が自然、あるいは治療(気管支拡張剤)によって回復しうる状態(可逆的)であることをいい、気道可逆性試験によって有無を判断することができます。可逆性が見られる場合は喘息のような機能的な異常である可能性が高くなり、逆に可逆性が認められない場合は慢性閉塞性肺疾患(COPD)のような、肺の構造に問題があって発生する病気の可能性が高くなります。

 

喘息の治療

問診や前述の検査によって喘息と診断され、重症度も確定されると、それに合わせて治療方針や使う薬、薬の量が決定されます。喘息は慢性疾患なので、症状が出ていない時でも治療を続けることが重要です。

気管支喘息の重症度分類(小児)

気管支喘息の重症度分類(成人)

 

喘息治療の目標

「小児気管支喘息 治療・管理ガイドライン」(JPGL2012)(*4)では、小児喘息の治療の目標を「喘息による症状や生活障害を全く認めず、呼吸機能がほぼ正常(自己最低値)で安定している」(=良好なコントロール)状態を維持することとし、その後のガイドラインもこの考え方を踏襲しています。
*4:日本小児アレルギー学会「 小児気管支喘息 治療・管理ガイドライン」

成人喘息においては、「喘息予防・管理ガイドライン(成人喘息)」(JGL2018)(*5)で「発作のない状態で健康人と同様の日常生活を起こることが出来る状態を維持すること」と目標としています。
*5:日本アレルギー学会「喘息予防・管理ガイドライン(成人喘息)」

良好なコントロール状態を維持するために、薬物療法で発作を抑えながら、予防につながる環境整備を並行して行っていきます。薬物療法は発作を防ぐ長期管理薬(おもに吸入ステロイド薬)と、発作が起きた時に症状を改善させる発作治療薬(おもに短時間作用性吸入β2刺激薬)の2本立てが基本です。症状が改善して3ヶ月安定したら薬を段階的に減量(ステップダウン)したり、長期的な症状の悪化や症状の安定が見込めないコントロール不十分・不良の場合は増量(ステップアップ)したりと、状況を見ながら改善を図っていきます。

 

普段の生活でできること、気をつけるべきこと

喘息は症状の出方が環境にも大いに左右される病気なので、薬物治療だけでなく、普段の生活面で個人ができること、気をつけるべきことも多くあります。喘息で病院にかかった場合、生活面のヒアリングや改善指導も並行して行われるのが一般的です。

 

発作の管理

症状や発作時以外の状態を把握するため、「ぜんそく日記」をつけることが推奨されています。自己管理のためだけでなく主治医への説明もしやすくなり、医師が正確な状態を把握し、最適な治療を提供する助けになります。

【記入内容】症状、ピークフロー値(気道の状態を示す値)、使った薬など

zensoku_diary(出典:環境再生保全機構「ぜん息日記」

 

屋内環境の整備

ハウスダスト・ダニ・ペットなどに関わる屋内環境の整備は、喘息発作や悪化の予防に欠かせない対策です。アレルギーがおもな原因であるアトピー性喘息が多い小児では特に、アレルゲンの除去が重要な課題になります。

▶︎アレルギー型の要因
 …ペットの毛・ふけ、ハウスダスト、ダニ、カビ、花粉、食物、薬(鎮痛薬)など

▶︎アレルギー以外の要因
 …風邪などの呼吸器感染症、タバコ、アルコール、運動、気圧の変化、大気汚染など 

すぐできる具体的な対策としては、アレルゲン除去のために定期的に掃除や換気を行って清潔を保つ、適度な湿度を保って乾燥を防ぐ、部屋間の寒暖差を減らす、ダニの温床となるカーペットや布製家具を避ける、などがあげられますが、実は家そのものを根本から見直すことも大きな対策になることを知っていますか?その秘密は、次にあげるような木が持つ自然の力に隠されています。

  1. 調湿効果
    調湿効果が高いモミの木などの針葉樹を床や柱などの内装材に使用すると、湿度を50〜60%と最適に保ってくれます。この50〜60%は、ダニのエサとなるカビの繁殖が始まらない範囲で、かつ乾燥しすぎない、人間にとって快適な湿度でもあります。

    乾燥が喘息によくない理由は、乾燥した空気によって喉や気管支の潤いが失われて咳や痰が出やすくなることで、狭い気道が物理的にさらに狭くなってしまうためです。また、気道粘膜が乾燥していると細菌感染予防作用が弱まり、風邪などの呼吸器感染症の原因ウィルスに感染しやすくなります。風邪やインフルエンザの原因ウィルスが低温・低湿度環境でより長く生存でき、遠くまで飛んでいくことも、乾燥によって感染しやすくなる一因です。
  2. 防ダニ効果
    アトピー型喘息のアレルゲンとして筆頭にあげられるのが、ダニです。木材は、ダニの繁殖を抑える効果がある建材としても注目されています。木の放散成分にはダニの行動抑制効果があるため、床材を畳やカーペットからフローリングに改装するとダニの繁殖が抑えられ、ダニ数の激減が認められたという研究報告があります(*6)。
    *6:「木材と感覚 4.においと木材」谷田貝光克(1997)より
  3. 有害物質除去効果
    近年、喘息の原因・悪化を引き起こす可能性があるアレルゲンとして指摘されているのが、建材や家具に広く使われているホルムアルデヒドです。特に家や職場など長時間滞在する空間の屋内空気にホルムアルデヒドが多く含まれていると、喘息のみならず、シックハウス症候群やアトピー性皮膚炎の発症をまねいてしまう恐れがあります。

    厚生労働省の屋内濃度指針値(2019年)で規定されている0.08ppmは、過敏な人でなくても臭いを感じる程度といわれており、それ以上の濃度になると眼や上気道における粘膜刺激症状を引き起こします。濃度0.08ppmはあくまで指針値であり規制ではないため、たとえこの値を超えていたとしても生産者に対する罰則はありません。触れない・吸わないためには、自身がホルムアルデヒドを使っている建材や家具を家の中で使わない、空気中のホルムアルデヒドが多い職場を避けるといった努力が必要です。

    木材には、ホルムアルデヒドをはじめとする揮発性有機化合物(VOC)を吸着・除去する効果が認められており、アレルゲン排除の観点からも非常に優秀な素材であるといえます。特にスギ、モミ、トドマツ、ヒノキの葉に高い除去能がある(*7)ことが報告されています。
    *7:「植物が放出するかおりとその作用」谷田貝光克(2004)より
    樹木精油によるホルムアルデヒド除去率

  4. リラックス効果
    ストレスを感じたときに分泌されるストレスホルモンが、代謝や体の炎症、アレルギー反応に影響を与え、喘息の悪化や喘息発作が誘発される危険性が指摘されています。ストレスに負けない身体を作るために重要な心身のリラックス−−その助けになるとして注目されているのが、木々が放散する「フィトンチッド」という成分です。

    森林浴をしたときに感じられるすがすがしさ・リラックス感は、フィトンチッドによって得られる感覚です。フィトンチッドにはストレス軽減や安眠効果が認められており、その効果は建材になっても持続するといわれています。

    フィトンチッドが身体に与える影響について調査した研究(*8)では、森林浴が血圧抑制や、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾール低下といった効果をもたらすことが報告されています。調査を行った森林環境からおもに検出された樹木由来のフィトンチッド、αピネン、βピネン、リモネンは、ヒノキ、スギ、モミなど日本で建材としてよく使われる針葉樹に多く含まれています。
    *8:「森林浴が生体に及ぼす生理学的効果の研究」近藤照彦ら(2011)より
    針葉樹葉油の成分含有率比較(%)
    ※出典:谷田貝光克「森の香り・木の香り その正体と働き」(2007年)
  5. 安眠効果
    十分な睡眠が取れていないと疲労感が増したり抵抗力が下がり、喘息の大敵である呼吸器感染症にかかりやすくなります。

    マツやモミなどのマツ科樹木の精油に多く含まれる「酢酸ボルニル」は、安眠効果を持ち、睡眠障害の治療や改善への有効性が期待されている成分です。低濃度の酢酸ボルニルを被験者に嗅がせながら作業効率と脳波を調査した研究(*9)では、作業後にシータ波(睡眠状態になると主体になる脳波)の占有率が上がることが確認され、脳の覚醒状態を速やかに低下させる効果が報告されています。
    *9:「生理・心理応答解析から見えてきたヒトと「かすかな」においの関係とその応用」鷲岡ゆきら(2016)より

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まとめ

どんな病気でもいえることですが、そのうち治るだろうと放置したり、素人観点で動かないことが改善の一番の近道です。喘息かもしれないな、と思ったら早めに専門医を受診し、医師と相談しながら治療を進めましょう。

喘息は、アトピー素因など生まれ持った体質にも起因しますが、体調や環境によって症状が大きく左右される病気です。普段の生活や住環境・職場環境を見直すだけで予防に効果が見られたり症状の改善が見込めますので、このコラムで取り上げた内容を参考に、焦らず地道に取り組んでみてください。環境改善に取り組もうにも新築で家を建てるのは難しいという場合は、一部を自然素材を使ってリフォームするという方法もあります。リフォーム業者や工務店と相談しながら検討してみてください。

【参考】
環境再生保全機構「成人喘息の基礎知識」
厚生労働省「成人喘息の疫学、診断、治療と保健指導、患者教育」
Medical Note「喘息(気管支喘息)」
NHK健康チャンネル「ぜんそく治療の基本(吸入薬、発作の自己管理) ぜんそく日記のつけ方や重症化した場合の治療」

 

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