病気になる家の特長と予防策-家族や子供の体調不良は家にあり

2021/07/17(土) 健康と住宅の関係

病気になる家の特長と予防策-家族や子供の体調不良は家にあり

病気になる家の特長と予防策-家族や子供の体調不良は家にあり写真:当社展示場

頭痛、吐き気、肌荒れ、謎の倦怠感が続くなど、体調不良に悩まされてはいるが原因が分からない!ということはありませんか?それぞれの症状には必ず原因がありますが、それを断定するのが難しいのも事実です。

悪いものを食べたらお腹を壊す、インフルエンザに罹ったら発熱するなどの症状は比較的分かりやすいものですが、例えばストレスからくる体調不良は、原因を特定するのが困難なこともあるでしょう。

今回のコラムでは、人が一日の大半の時間を過ごす家の環境が、どのくらい居住者の健康に影響しているのか、そして家の環境次第ではどのような病気の発症に繋がりうるのかを論文や科学的データを基に考察します。

 

家と病気の関係

そもそも家と自分の体調に関係などあるのかと疑問に思う人もいるでしょう。この点をデータを基にしっかりと見てみます。

まず人は、一日の大半を家で過ごします。NHK放送文化が平成28年に公表したデータでは、平日は平均64.2%、休日にいたっては24時間の73.2%は在宅という結果でした。仮に年間で推定すると365日中244日が在宅です。もし90歳まで生きるとすれば、約60年間は家の中で過ごす計算になります。

また、飲食を含め人間が一日に摂取する物質の85%は空気です。肺に取り込まれた空気は、肺胞から吸収され、血液に入り、体の隅々まで流れていきます。つまり、空気の質で体調が変化するのは至極当然のことなのです。

2021年現在はコロナ渦で在宅の時間が確実に増加しています。在宅勤務が浸透すればこの傾向はますます顕著になることが予想されます。こういった事実から、これだけ多くの時間過ごす家の環境が病気と密着していると言えるでしょう。

 

病気になりやすい家とはどんな家?

次にどのような家が病気になりやすいのかポイントを絞って解説します。上述した通り空気環境が大きなカギを握るわけですが、室内の空気が悪い家の特長をまとめます。

  • カビが生えている
  • ダニが生息している
  • ホコリが溜まっている
  • 湿度が高い
  • 極度に乾燥している
  • タバコ臭い
  • 化学物質が空気中に揮発している
  • 近隣に工場や交通量の多い道路がある

カビ・ダニ・ホコリというのは室内空気の汚染と深く関わっています。目に見えるカビやダニは空気中を飛ばないと考えてはいませんか?実はこれらは空気中に存在します。より正確に言うと、カビの場合はカビ胞子が、ダニの場合はダニの死骸やフンが細かく砕かれ空気中を舞っているのです。

家のどかでカビが生えていたり、ダニがたくさん生息していたり、まったく掃除をせずホコリが溜まりっぱなしの場合、その室内の空気は清潔とは程遠い場所にあるでしょう。また湿度が高い・極度に乾燥しているといった空気環境も好ましくありません。まず湿度が高いとカビの成長を著しく促進させますし、極度に乾燥していると肌が荒れやすくなります。

そして、あまり知られていないかもしれませんが、タバコや化学物質も室内空気を汚染しています。化学物質とは例えば壁紙の接着剤やフローリングのワックスなどから揮発している物質です。ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドという言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、このような化学物質の濃度が高い部屋にいると様々な体調不良を引き起こす原因となります。

気を付けなければならないのは、こういった体に悪い化学物質は屋外からも侵入してくることです。周囲に交通量の多い道路があったり、農薬を散布する農家が隣にある場合は、換気の際に外から化学物質が入ってくるため、室内の空気環境が悪くなります。病気になりやすい家とはすなわち、掃除をせずカビ・ダニ・ホコリが滞留していたり、知らぬ間に化学物質濃度が高くなり室内の空気が汚染されている家ということです。

 

病気になりづらいモミの木の家を見学する
写真:当社お客様 I様

 

どんな病気と関係がある?

では、家の空気環境が良くない事でどんな症状を持つどんな病気を誘発する可能性があるのでしょうか?

上述した病気には、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が苦しんでいます。自分や家族の身にすでにいずれかの症状が見受けられる場合は、早めに対策を取ることが得策です。では、ここから病気一つひとつに焦点を当ててみます。

 

気管支喘息

気管支喘息、いわゆる喘息は、子供からお年寄りまで発症する気道の慢性炎症性疾患です。世界保健機関の調べでは世界で3億人の人がこの病気に苦しめられています。基本的に赤ちゃんに多く、年齢を重ねる毎に患者は減っていきますが、40台以降になると気管支の機能が加齢により低下し、患者数がまた増加する傾向にあります。

原因は、ハウスダスト・ダニ・カビ・花粉・喫煙・アルコール・ストレスなどです。対策は主に屋内の環境を見直すことと、生活習慣を改善することの2つです。具体的な改善策は過去の記事「気管支喘息の症状・原因・対策を徹底解説」で紹介しています。

乳幼児・小児向けの喘息対策も解説していますので、小さなお子さんがいる方はご一読ください。

喘息の年齢層別総患者数

 

アトピー性皮膚炎

厚生労働省が実施した患者調査によると、2017年時点でアトピー性皮膚炎に悩む患者の数は全国で51.3万人もいます。子供の頃に発症したアトピーが大人になっても治らない「難治化パターン」や一度治ったのにも関わらず症状がぶり返す「再発パターン」があります。つまり、どの年齢の人も油断のできない病気なのです。

大人のアトピーの原因は、肌の乾燥・ダニ・カビ・ハウスダスト・汗・ストレスなどです。対策の一つにはもちろん薬による治療がありますが、その他にも布団や食事、洗濯に気を遣うことで症状が軽減することが日本皮膚科学会のガイドラインで紹介されています。

アトピー対策が気になる方は、生活環境・生活習慣のチェックリストと共に詳しい対策を紹介している記事を参考にしてください。また、小さなお子さんにアトピー性皮膚炎が発症している場合は、こちらの記事で詳しく解説しています。

アトピー性皮膚炎の年齢層別患者数

 

化学物質過敏症

化学物質過敏症とは、自分の許容量以上の化学物質に触れたときに様々な症状を引き起こす病気のことです。主な症状は倦怠感や疲労感、頭痛や関節痛などです。喘息やアトピーと比較するとあまり知られていませんが、重症者の症状は本当に重く日常生活に支障をきたして仕事ができなるケースも少なくありません。

化学物質過敏症の場合、室内の家具や壁などから揮発する化学物質に原因があるだけではなく、外から入ってくる排気ガスや農薬などにも敏感に反応してしまいます。対策は「とにかく原因物質を避ける」です。やや極論のようになってしまいますが、それだけ対処が難しい厄介な病気です。

化学物質過敏症になってからでは対応が困難を極めるため予防するのが得策ですが、もし少しでも疑いがある場合は、化学物質過敏症の対処法を詳しく解説したこちらの記事を参考にしてください。

立地条件 

 

シックハウス症候群

シックハウス症候群とは、その名の通り家が病気の状態にあることから居住者が体調不良を引き起こした状態のことを言います。家が病気と言うのは物の例えですが、とにかく化学物質濃度が高いなど、実際に劣悪な空気環境であると居住者は多大な健康被害を被ります。

具体的な症状は、頭痛・めまい・吐き気・目がかゆい・耳鳴りなどです。シックハウス症候群の大きな特徴として、建物を離れると症状が軽減するということがあります。理由はシンプルで、家が病気だからです。病気の家から離れることで、症状が和らぐのです。

シックハウス症候群についてより詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

シックハウス症候群の主な症状

 

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どの病気にも共通する対策

上述した4つの病気にはそれぞれ異なる対処法がありますが、共通する部分もあります。大事なのはやはり室内の空気環境をキレイにすること。そのためにはやはり掃除や換気をマメに行うことが欠かせません。当たり前かと思われるかもしれませんが、やはりこういった面倒くさいことをきちんと続けることが健康への近道になります。他にもできるだけ自然素材を取り入れるという方法もあります。

自然素材とは生産の段階で化学物質が使われてないナチュラルな素材のことです。家具や壁紙、フローリングも安価なものはだいたい人工的な工夫が加えられ、そこから化学物質が揮発します。ですが、自然素材の中でも特にモミの木などの針葉樹は、化学物質を吸着したり強力なカビ・ダニ・ホコリ・湿気対策になります。これは木々が持つ天然の力です。化学的な仕組みについてはこちらの記事で紹介しています。

自然素材は病気に効く?化学物質過敏症やシックハウス症候群との関係性

家を建てる段階で建材の質や種類についてハウスメーカーや工務店に相談してみてください。新築を買う予定はない人もリフォームやリノベーションの際は、素材についても視野に入れておくと、健康かつスタイリッシュな住宅に変身させることができるでしょう。

 

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