シックハウス症候群に関する物質は何?症状と原因物質を簡単解説

2021/05/09(日) 健康と住宅の関係

シックハウス症候群に関する物質は何?症状と原因物質を簡単解説

90年代後半から日本でもその名を聞くようになり、患者数が急増していったシックハウス症候群。そもそもシックハウス症候群とは、建築物に使用される建材や接着剤・塗料などから放散されるホルムアルデヒドといった化学物質が人体に悪影響を及ぼし、健康被害を被ることです。

とは言え、実際に健康被害を引き起こす化学物質はホルムアルデヒドだけではなく、その他の化学物質もシックハウス症候群を発症させる引き金となりえます。今回のコラムでは、具体的にどのような化学物質がシックハウス症候群を引き起こすのか、そして身近な物の中でも特に何からその化学物質が放散されているのかを分かりやすく紹介します。

 

シックハウス症候群とは?

シックハウス症候群について馴染みのない人のためにまずは簡潔に定義を解説します。すでにご存じの方は次の項目へ進んでください。

シックハウス症候群とは、室内の空気環境の悪化が原因で様々な症状を引き起こした状態のことを言います。元はアメリカやデンマークで、ビルなどの建物で勤務する人々が頭痛やめまい、皮膚の刺激症状を訴えたところからこの病気が周知されるようになり、次第に日本でも患者が現れ始めました。

シックハウス症候群の主な症状※関西医科大学付属病院アレルギーセンターの池田浩己氏の臨床ノートを参考に作成

シックハウス症候群の発生源は様々ですが、化学物質が原因の場合は、鼻と目に症状がみられるケースが最も多く、その次に喉や呼吸器、精神神経系の症状発生件数が多いです。

 

シックハウス症候群を引き起こす原因

シックハウス症候群の発生要因は大きく4つに分けられています。

  1. 化学的要因
  2. 生物学的要因
  3. 温度・湿度
  4. 粉塵

化学的要因というのがまさに今回のコラムで取り上げている化学物質です。正式名称は発揮性有機化合物質ですが、本稿では分かりやすく化学物質として説明しています。そもそも発揮とは蒸発を意味しており、蒸発した化学物質が空気中に放散されることで人間が体内に吸い込んでしまうということです。身近なものでは接着剤、塗料、建材の殺菌、防虫、防腐剤に有害な化学物質が含まれる場合が多く、これらがまさしく人体に悪影響を与えているのです。

生物学的要因とは、いわゆるカビ・ダニ・細菌のことです。温度・湿度に関しては、この二つが上昇すると居住者の不快感が増すほか、カビやダニが育ちやすい環境になります。そして4つ目の発生源である粉塵とは、ホコリです。家電製品やプラスチックはもちろんのこと、床や壁の素材、そしてそこに塗られている塗料にも静電気は発生します。ホコリは静電気があるところに付着するため、ホコリを完全に削除することは難しい世の中になっています。

それぞれの要因には的確な対処法がありますが、今回は化学物質に的を絞って解説します。

 

シックハウス症候群の発生源となる化学物質はなに?

それでは一体どのような物質が悪さをしているのでしょうか。そして具体的にどういった物からそれらの化学物質が放散されているのでしょうか。

厚生労働省が分かりやすく下記のようなガイドラインを発表しています。表が示しているのは、各物質の空気中の濃度の指針値で、「人がその濃度の空気に一生曝露されても健康への悪影響はないであろう」とされる数値です。

シックハウス対策 厚生労働省指定14物質

赤字のホルムアルデヒドとクロルピリホスは、国土交通省が定める建築基準法の規則対象物質。すなわち法律で放散量が管理されていて、例えばホルムアルデヒドは建材の内装仕上げへの使用が制限されており、クロルピリホスにいたっては建材への使用が禁止されています。そして背景が薄緑の物質は、住宅性能表示で濃度を測定できる物質です。

なお、表にあるVOCとは「Volatile Organic Compounds」の略語で、日本語では揮発性有機化合物です。ここではまとめて化学物質と書いていますが、上記の物質は本来VOCというカテゴリーに入ります。ちなみに世界保健機関WHOの分類では下図のような段階に分けられています。

WHOの有機化合物分類

難しい用語が並んでいるように思えますが、この表から言えることは、VOCは比較的低い温度でも蒸発し、空気中に放散されてしまうということです。人体に有害である物質が特に夏場は部屋のあらゆる箇所から放散されていることを想像すると恐ろしいですよね。

ちなみに各化学物質が内装材のどの部位からどの程度放散されているかは下図を見ると分かります。床・壁・天井によってどの物質が多く放散されているか異なりますが、結局のところどこからも一定量の化学物質が放散されているため、家を建てる際の素材選びは包括的に検討しなければなりません。

物質別部位別の発生量

 

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化学的要因を排除する方法

では、ホルムアルデヒドを代表とした化学物質(VOC)をどのように排除すればよいのでしょうか。完全にゼロにすることは物理的に不可能ですが、努力によってある程度の削減は可能です。

  • 換気
  • 空気洗浄
  • 素材の選択

実は解決策はいたってシンプルです。まずは根本的に室内の空気をキレイにすることが目的であることを忘れないでください。そして最も簡単かつローコストでできるのが換気です。当たり前ですが、換気をして室内に滞留する空気を外へ逃がすことで、室内環境が改善されます。

ですが、それは結局一時的な解決策に過ぎず、数時間経てばまた化学物質が再び充満してしまうでしょう。そこで換気の次に簡単に実行できる対策としては空気洗浄が挙げられます。空気洗浄機を活用して持続的に室内の空気をキレイにすれば、例えば寝ている間なども常に窓を開けっぱなしにする必要はありません。電気代こそかかってしまいますが、空気洗浄機自体は決して手の届かないような代物ではないはずです。

しかし、最終的に行きつくのはやはり発生源をなくすこと。つまり、フローリングや壁材、塗料、家具を化学物質の放散が少ない素材に変えることが究極の対策です。素材を変えるには内装材をリノベーションするか、新築を建てる際に建材や素材に気をつかうという選択肢があります。

シックハウス対策としては化学物質の発生源を根元から取り除くという意味でもリノベや引っ越しが最も効果的ではあります。リノベや引っ越しと言っても、ただ単に素材を新しくするのではなく、自然素材を活用して極力化学物質の発生を抑えなければ意味がありません。自然素材の建材や壁、塗料については過去の記事で触れていますので、根本的な解決策を検討したい方はぜひ一度目を通してみてください。また、自然素材と病気の関係について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

 

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