注文住宅が予算オーバーする原因は?後悔しないために削るべき箇所の選択方法
注文住宅が予算オーバーする原因は?後悔しないために削るべき箇所の選択方法
写真:当社お客様 S様
憧れの注文住宅、夢のマイホームを決意していざ見積もりを出してもらうと、思っていたより全然高い、と面を食らってしまう人は少なくありません。
その原因は、建築業界では当たり前のことを一般の消費者が知らないからです。とは言え、建築業界では素人の施主が詳しくないのは当然であり、それを逆手に取った広告などが横行しているが故に、実際に話が進んで契約手前で „予算オーバー” なんてことが発生してしまうのです。
今回の記事では、そういった流れで発生する予算オーバーの原因とその回避方法を分かりやすく紹介します。
注文住宅の予算オーバーに直結する原因
よくある注文住宅の予算オーバーの原因は次の5つです。
- 坪単価の落とし穴を知らない
- 規格外の注文が多い
- 建物がどんどん複雑になる
- 契約書以外の諸費用を把握していない
- お金の感覚が麻痺する
こういった点が積み重なり予算というものは膨れ上がります。ただし、契約を結んでさえいなければいくらでも変更は可能。ましてやまだ工務店を訪問していない方であれば、いくらでも軌道修正はできますので、解説の一つひとつをぜひ参考にしてみてください。
坪単価の落とし穴を知らない
坪単価は実はメーカーや工務店によって定義が異なります。すなわち、坪単価に何を含めて何を含まないか、全国共通の方程式がないのです。そのため安く広告されている会社へ足を運んでも、蓋を開ければ予想より高くなっていた、なんてことが頻繁に起こります。
例えば、相場より圧倒的に安い坪単価を謳っている場合、建物の „本体価格” のみを坪数で割っていることが多いです。つまり、このケースでの本体価格は、外部の給排水管などの付帯工事や設計費が含まれていない „最低限の価格” なのです。
反対に、自分たちが納得できる仕様を施した上で坪単価を算出している会社も存在します。その場合、坪単価はどうしても高く見えがちですが、実際に相談してみるとオプションを減らしたりして、予算内で住宅を購入できることもあります。
もしまだ工務店やハウスメーカーを決めていない人は、目先の坪単価に左右されず、実績や口コミ、地域密着型かなど、その他の要素も考慮して決断するのが賢明です。
【坪単価よりも大事な業者選びのポイント】
- 包み隠さず誠実に説明してくれるかどうか
- 予算的に無理をさせない方法を考えてくれるかどうか
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規格外の注文を減らす
注文住宅だからといって何から何まで自分の希望を貫こうとすると、あっという間にコストが膨れあがります。なぜなら、設計も部品調達も全てゼロからスタートしなければいけないからです。
自分の中で優先順位を決め、そこまで重要でない事柄に関しては諦めて削るという選択も重要になります。
【よくある規格外の注文】
- 吹き抜けにする
- 自然素材や無垢材の量を増やしすぎる
- 設備のスペックを高くしすぎる
- その他の特殊な間取りを取り入れる
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コストを安く抑える建物の形状
せっかくの注文住宅だからと自分の好きなように建てたいとはやる気持ちは分かりますが、あまりにも一般的ではない構造を求めると、それだけ設計費が膨れ上がります。
複雑になればなるほど、材料のロスや手間が増え、コストアップに繋がるので、自分の希望を叶えながらも、どれだけシンプルな家にできるかが予算オーバー回避の鍵を握っています。
また、同じ坪数の家でも、凸凹がたくさんあるほど屋根や壁の面積が増える傾向にあります。
コストを抑える極意は、正方形 or 長方形 です。
これらの形状は、最も効率よく材料費や工事費を抑えられるだけでなく、さらには耐震性も望めます。
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契約書以外の諸費用を把握していない
建築物本体の他にもたくさんの諸費用がかかり、それだけで100万円を超えることはざらにあります。具体的にどのような諸費用が発生するのでしょうか?
- 家具・照明代(30万円)
- 引っ越し費用(20万円)
- 火災保険料・地震保険料
- 印紙税(1~2万)
- 登録免許税(2~3万)
- 不動産取得税(5~10万)
- 固定資産税・都市計画税
- 水道負担金(30万前後)
- 司法書士報酬(8~20万)
もちろん個別で金額が上下するものもありますが、往々にして100万円以上はこのような支出がプラスで発生すると認識しておくのが賢明です。ここでは、家具や引っ越し費用をそれぞれ30万円と20万円に設定していますが、これらは本人次第で上限なく膨れ上がる項目です。
オシャレな家、こだわりの家を求めるのであれば尚更、あまりどんぶり勘定でやり過ぎず、冷静に支出と予算に目を配りましょう。
お金の感覚が麻痺する
注文住宅となると2000万円、3000万円というレベルの会話になり、数十万円程度の話を小さく感じてしまいます。これが大きな落とし穴となります。果たしてその設備、その仕様が自分たちに必要なものなのかを吟味しましょう。
もちろん、せっかくのマイホームですから、何から何まで我慢する必要もなく、自身の希望を叶えることも大事です。だからこそ予算内に抑えるためにどうすればいいか、親身になって一緒に考えてくれるハウスメーカー・工務店と家を建てるべきなのです。
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後悔しないための家づくり:優先順位の低い注文は削る
注文住宅と予算は相反するもの。価格は低い方がいいが、理想の家を作ろうとすると予算は上がる。99%の施主がこのジレンマにさらされるのは間違いありません。
では、どうすれば気持ちよく、かつ後悔のない注文住宅を予算内で建てられるのでしょうか?
その答えは、「優先順位をつける」ことです。大金持ちでもない限り予算を無視した家づくりは不可能。だから我慢を一切しないというのはやはり難しいです。となると、自分にとって、家族にとって大事なのは何なのか、明確に優先順位をつけておくのが好手となります。
予算オーバーした際は、優先順位が低い項目に該当する箇所のグレードを下げる、規格内にする、といった対応をすれば、出来上がった家への満足度が高まり、後悔するリスクが削減されるでしょう。
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